私たち雫石民芸社では、四季一連の資材生産・調達と作品づくりを行っております。移り変わる四季の自然環境が無ければ、作品の根源となる自然材料を調達することが困難であり、一年を通し、自然と調和した制作活動を行っております。
職人自らが作品制作の材料を生産または調達しており、田園で稲わらを栽培し、山岳では樹木を植えるなど、材料の生産に携わっております。また、採取時期を見計らってしかるべき場所で材料を刈り入れます。
それら、材料の生産と調達のどちらにおいても、作品をつくる職人の手入れと目利きが欠かせません。
安定した材料を用いた既製品とは異なり、自然材料は生きものです。
自然と対話し、見抜く力が無ければ良い資材を手に入れることはできず、品質の良い作品を作ることができません。
材料の生産をしながら、年中製作業を行なっております。
四季の流れ
春

種まき・田植え
わら細工に使用する藁を稲からしっかり育て管理します。職人自ら全て手作業で行います。
同時にほうき用の箒草の栽培を始めます。

成長管理・水管理
稲は、作品の種類によって品種を変えています。色や質感が作品の出来に大きく影響するためです。また、繊細な稲は、天候や水質により成長に関わってくるため、こまめな管理が必要不可欠です。

伐採・くるみ皮採り
1本1本丁寧に伐採していき、皮をはいでいきます。

雫石あねっこ・チャグチャグ馬っこ伝統衣装作り
作成した衣装を、100頭近い馬に着付けを行います。馬乗手、引き手など女性用の衣装も同時に手がけます。
夏

ぶどうの木伐採
7月前半まで、この伐採作業を行います。

ぶどう皮はぎ
1本1本丁寧に皮をはいでいきます。
秋

稲刈り・脱穀
穂を傷めないよう全て手作業で刈り取り、脱穀していきます。

ハセがけ・乾燥
稲の長いもの・短いものに選別しながら、ハセにかけていき、乾燥させ、藁となっていきます。
冬

しめ縄・縁起物わら細工作り
質感・色の絶妙な配合は、長年培ってきた職人が成せる業。

縁起物わら細工作り
同じものは二度とできない作品の中でも、この登り龍は、日本各地からのご注文がとても多く、家の中心に置いておくと良いことがあるとも言われております。

縁起物わら細工作り
お正月用宝舟は、個人様用だけでなく、企業様からのお問い合わせも多く、彩り鮮やかに、細部までこだわり抜いた作品となっております。